麻田 沙希子*あさだ さきこ
千葉県船橋市出身。中学の部活動をきっかけにフルートを始める。中学では管弦楽部にて部長を務め、東日本大会出場。
市立船橋高校吹奏楽部に入り吹奏楽コンクール東関東大会金賞、吹奏楽連盟マーチングコンテスト全国大学出場。
武蔵野音楽大学器楽学科卒業。大学在学中より、都内音楽教室にてフルート講師を行いながら、小・中学校の部活指導や幼稚園、施設等への訪問演奏、イベント演奏、音楽療法等を行う。
武蔵野音楽大学千葉県支部新人演奏会に選出。
ちば室内管弦楽団ニューアーティストコンチェルトシリーズでソリストとして出演。
結婚を機に音楽教室を退職し、現在は音楽関係の会社に勤めながら、船橋市の自宅でフルート教室を主宰。また、クラシックを身近に感じてもらいたいというコンセプトで演奏活動を行う。
<指導歴>
指導歴10年以上。個人レッスン、船橋市や浦安市での部活動のパート・セッション指導、浦安市主催のアンサンブル勉強会グループ指導にて現在までに300名以上、小学生からシニアの方々まで幅広く指導経験がございます。
千葉県吹奏楽連盟個人コンクール、アンサンブルコンテストなどにて県大会出場者を輩出。
●中学校・高等学校教諭一種免許取得。
●一般社団法人 日本能力教育促進協会認定 メンタルトレーニングスペシャリスト資格
小学3年生女の子ママ♪甘いものが大好きで頑張った日のご褒美はマカロン♪
「何事にも全力で」が学生時代からのモットー。無音の部屋でたまにボーっとするのが極上のリラックスタイム★
もっと詳しいプロフィール
音楽は“特別”じゃなくて、私の日常そのもの

幼い頃から歩いていると無意識に歌っていて
家族や友達に「恥ずかしいから止めて!」と
言われるぐらい歌うことが大好きでした。
そのため、小学校では悩むことなく
合唱部に所属し、
毎日楽しく過ごしていました!
小学生の時の楽器経験は、
音楽の授業でやる鍵盤ハーモニカと
リコーダーぐらい。
(生徒さんにいうと驚かれるのですが、実は私リコーダーは全然得意じゃなくて、
むしろ苦手でした…笑)
楽器とは一切無縁の生活を送っていました。
友だちについて行っただけ…のはずだったのに
そんな私が運命の出会いを果たしたのは
小学校6年生の時。
「親にフルートを習わされているけど、
全然音が出なくて面白くない!
一緒に付いてきて〜」と
友人に頼まれたことがきっかけで
初めてフルート教室に足を踏み入れました。

そんなおまけで付いて行ったレッスンで
「さきちゃんも吹いてみていいよ~」と
友人に勧められ、息を入れると
驚くほど、すんなり音が出たんです!
「私は何度も試しても音が出なかったのに!」と
横にいた友人の方が大興奮の状態でした!笑
フルートの先生にも
「絶対に向いているから、やった方がいい!」
と言われ、
音が出たのが自分の事のように
喜んでくれる友達が隣にいて
和気あいあいとした空間の中で
温かい気持ちだった事は今でも忘れません。
そんな出会いをしたものの
中学で私がやりたかったのは…
フルートではなくバイオリン(笑)
コンマスのチューニングしている姿に
憧れていました。
ですが、母に
「フルートの先生に向いていると言われたなら
フルートにしてみたら?」と言われ、
すんなりフルートを選びます。
そしてここから私のフルート人生が
スタートします!
逃げ場だったフルートが、気づけば“居場所”になっていた
私の中学の管弦楽部は、コンクールで東関東へ
進むぐらいのレベルの学校でしたが、
先輩や先生が付いて教えてくれる環境ではなく、
個人練習が中心でした。
先輩から「これをやって」と言われたものが
基礎練習だったと知ったのは
随分後になってからでした。
フルートを始めてからは、
フルート教室に通っていたものの、
30分という短いレッスン枠だったので
基礎練習に細かく触れる機会も
ありませんでした
また、当時の私はリズムや音の長さを
理解できるほど楽譜が読めず、
ほぼ耳コピで過ごしていましたが
その事に違和感や不自由も感じなかったため
楽譜が読めないことも深く考えずにいました。
(後にめちゃめちゃ苦労します)
そして中学生活が進むにつれ、クラスでも
部活でも人間関係に悩み、孤立する時期を
過ごします。

元々自分の気持ちを話すことが苦手で
友達と上手く意思の疎通がとれなくて、
学校に行きたくないと悩んでいましたが、
そんな中でも、休まずに頑張れたのは
フルートの存在が大きかったです。
管弦楽部は基本的な部活内容が
黙々と練習する個人練と合奏がメインなので、
友達と話していなくても不自然じゃないし、
とっても気が楽でした。
フルートを吹いている時だけは
周りが気にならず、気持ちも和らぎました。
さらに、フルートはその時々の
「自分を表すような音」がでて
自分の心に寄り添ってくれるように
感じたんです。
その頃から、
「ずっとフルートを吹いていたい」と
思うようになり、高校も部活で選びました。
やみくもに頑張るだけでは、前に進まない
ワクワクしながら始まった高校生活で
初めての壁にぶつかります。
楽器の上手い下手関係なく、
部員全員でコンクールに出ることが方針だった
中学時代と大きく変わり
吹奏楽では50名という人数制限があったので
1年生からコンクールに出るには
先輩方も含めて競い、
ソロで評価される必要がありました。
そしてその年のコンクール曲のソロは
めちゃめちゃ細かいリズムで(しかも長い!)
耳コピで吹いていた私にはかなり
ハードルが高いものでした。
さらに競うことが苦手で先輩の目も気になり、
ソロの練習はほとんどできないまま、
オーディションを迎え、選抜から外れます。
顧問からは、
「音は小さいし、このままじゃ全然使えないフルート。
習っているとは思えない」と
ズタボロに言われて、完全に自信を失いました。

しばらく落ち込んだものの、
フルートが大好きな事は変わらないし
もっと上手になりたい!
と思った私が、自分から師事したいと思ったのが
中学の部活にたまに教えに来てくれていた
中学時代の顧問の元教え子の方でした。
基礎練習としっかり向き合った結果…
先生は、全く基礎が出来ていなかった私に
まずは基礎からじっくりと時間をかけて
確認してくれました。
「ロングトーン練習はまず、
こういうイメージを持って吹いてみよう」
とその時に初めて基礎練習の方法について指導を受け
「基礎練習ってただ吹くだけじゃダメなんだ!」
と気づきました。
また、苦手に合わせて練習方法もアレンジしたり
色んなパターンを組み合わせて
練習することが大切だと学びました。
自分から学びたいと思った先生に師事して
1年ぐらい経つと
友人や後輩から、
「さきちゃんのフルートの音色が好き」
と言ってもらえるようになり、
徐々に自信がついていきました。
そして高校2年生のコンクールでは
フルートとハープ2本のみで始まる
重要なソロに抜擢され、
それ以降はほとんどの曲で
ソロを任されるようになりました。

かなりハードな部活で
引退は3年の12月だったため
音大進学は浪人覚悟の上で
音大受験のための本格的なレッスンは
かなりスロースタートでした。
ですが、先生方にたくさん力をお借りして
何とかストレートで合格を果たします。
手の違和感を感じて練習を控えた時期
大学1年生になった私は、
受験の準備期間が短くて遅れ気味である事は
先生方からも言われていて覚悟していたものの
実際に遅れを目の当たりにすると
かなり焦りもあり、
「もっと頑張らないと!!」と、
練習室に引きこもるようになりました。

そんな生活を1年弱続けていたある日。
右手の小指に違和感を感じ、
意識して小指を動かすと関節が「かくっ」と
固まる状態になっているのに気づきます。
別に痛みもなかったので気にせずに
そのままの生活を送っていると
次第に小指が震えるようになっていきました。
整形外科、整骨院や脳神経外科など
いくつか病院を変えて受診したものの
結局原因は分からず、
どこに言っても
「ストレスと練習のしすぎが原因ではないか」
と推測されました。
(自分ではそんなにストレスを感じていないし
好きで吹いているので、
そんなに負担になっているつもりはなかったのですが…)
フルートより軽いピッコロで試験を受けたり
練習を控えてみたりしましたが
結局改善されるわけではなく
病院でも原因不明なので治療もリハビリ中心。
練習しないと指は動かなくなるし
音も出なくなる…
(むしろそっちの方がストレス!)
身体と真剣に向き合って来た私だからお伝えできること
幸い痛みはないし、フルートを続けるために、
自分自身で身体の使い方や練習の仕方を調整して
指の症状と向き合おうと決意しました。
いくつかのリハビリを通じて
手の固まりが最も緩和されたと感じたのは
肩甲骨周りのほぐしや、首回り、手回りの
柔軟性を高めることでした。
実は私は昔から関節が弱くて
すぐに脱臼していて
(友達にふざけて雑巾絞り~と
腕をひねられただけで脱臼するぐらい…)
関節をかばうために無意識に力んでいた
かもしれません。
楽器を吹く前後はその辺りを緩める
柔軟体操を行い
指が動く関節はどこにあるのか
腕の動きはどこからくるのか…などを学び
楽器演奏の時も意識するようにしています。

また、かなりあがり症なのでメンタルの面でも
イメージの持っていき方や
緊張した時の身体の状態を意識する
習慣をつけるようにしていたら
一番ひどかった時よりも
指の状態は格段によくなり
問題なく演奏できるぐらいに解決しました。
フルートは構造上、体の真ん中に
構えることができません。
練習に夢中になっている時ほど
片側に負担が生じやすいと思います。
私と同じような不調で苦しむ人を減らしたい
という思いから、
身体の使い方や柔軟ついてもお話ししながら
レッスンを行っています。
あなたの“音”とじっくり向き合える場所

また、「ただ吹く」だけの基礎練習ではなく
意味ある基礎練習を生徒さんにも実感してもらい
生徒さんと一緒に成長を楽しみがら
レッスンしていきたいと思っています。
「自分の音が好き」「フルートが好き」
という想いを一緒に育んでいけたら嬉しいです。